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WINE

「GUCCI」「CHANEL」「VERSACE」「Louis Vuitton」そして「Diesel」。このファッションブランドの共通項なーんだ ヒントは「ワイン」

文/山田 靖

ブランドとして、オーナー家、オーナー個人の趣味という場合もあるけれど答えは「ワインも造っている」のが共通する点。どのブランドも全世界的に成功を収めているが、ファッションに同様、ワイン造りにもそのブランドの矜持が込められている点も同じだ。

本国ヴェネト州についで東京・渋谷にオープンした「Cucina Diesel Farm」

今回はこれら熱狂的なファンを持つファッションブランドの中でも今回は「Diesel(ディーゼル)」に注目したい。
「ディーゼル」はファッションを始めとしたイタリアのライフスタイルブランド。創始者のレンツォ・ロッソの独自の発想力と伝統に縛られないそのスタイルは、デニムなどカジュアルなラインを着る人の自己表現を演出する遊び心に満ちあふれたファッションを提供しているブランドだ。そんなライフスタイルブランドであるディーゼルを体感できるのは、渋谷宮下パーク近くのコンセプトストア「DIESEL SHIBUYA」だ。またそこにはファッションだけではなく併設されたレストラン「Cucina Diesel Farm」も5月22日にオープンした。「Cucina Diesel Farm」は創始者レンツォ・ロッソが彼の故郷ヴェネト州バッサーノ近く「マロスティカ」に自身のプライベートレストランとしてスタートしたいわば「食のディーゼル」ともいうべき場所。今回海外店舗として渋谷(ヴェネト以外、初)に登場したのだ。


ライフスタイルを提案するブランドとして、「衣」と「食」は表裏一体である。レンツォ・ロッソは30年前に彼の故郷であるヴェネト州マロスティカの丘一帯、多様な生物と豊かな自然に囲まれた100ヘクタールを超える土地を購入し、「食や農作物」に対してもとことんこだわっていく。今はこの農場からグラッパやオリーブオイルが生み出されている。そして「ワイン」も。標高300m、寒暖差もある土地はワイン造りには最適でもあり「シャルドネ」「ピノネロ」「メルロー」「カベルネ・ソーヴィニヨン」を植え、オーガニックを主体としたワイン造りを行い、1999年に初ヴィンテージが登場した。
「ディーゼル」がワインを造っていることは、ファッションピープルの間では有名だったが、日本国内ではオンリストされたお店も少なく「ディーゼル」ファンでも「ディーゼルのワイン」を味わう機会にはなかなか恵まれなかったが「Cucina Diesel Farm」がオープンしたことで充実したワインリストが登場。そして「ディーゼル」の故郷ともいえるヴェネト料理とのフードペアリングも楽しめる。
ラインナップされたワインは7種。
「ロッソ ディ ロッソ」はボルドーブレンド、フルーツの濃い味わいとスパイシーなフィニッシュで重厚さが心地よいバランスの取れた赤ワイン。洋梨、桃、タンポポ、砂糖漬け柑橘類と白コショウの魅惑的な香り、さらにミネラル豊かで力強い味わいの白ワインの「ビアンコ ディ ロッソ」、「ディーゼル ファーム」を象徴するシャンパーニュ製法で作られた「55セレブレーティング ブラン」。赤品種はほかに「RR レスポンシブル ロッソ」「RRメルロー」、ディーゼルファームの最上位のアイコンワイン「ロッソ ディ ロッソ アイコン」も。またヴェネト州といえばもちろんプロセッコもグラスで楽しめる。

左から
「ロッソ ディ ロッソ 」12,800円、「ビアンコ ディ ロッソ 」12,800円、「RR メルロー」 11,000円、「55セレブレーティング ブラン」13,800円。ほかに「カーサカナヴェル ディーゼル プロセッコ エクストラ」6,800円(グラス1,000円)「RR レスポンシブル ロッソ」、10,000円(グラス1,500円)「ロッソ ディ ロッソ アイコン」25,000円伝統や専門技術と独創性や革新性を組み合わせて、環境に優しい商品を開発・生産しているディーゼル ファーム。ユニークで革新的なディーゼルゆえワインボトルのデザインにも反映させている。文字はラベルではなくボトルに刻印され番号も手書きで振られている。またシンボルカラーである黒と赤の使い方は、まさににディーゼルならでは。

そして、提供される料理はヴェネト州の郷土料理がメイン。ヴェネトのパスタ代表とも言える、直径3mmのロングパスタ「ビーゴリ」を手打ちにしてトマトソースであえた一品、アジアーゴというヴェネトの町の名前が付いたチーズとポレンタを合わせたものなど、ワインとのペアリングも◎だ。メニューはお肉魚介系も重さはなく、アペロで軽くなどにも使い勝手がいい。「ディーゼル」でファッションを堪能した後に、もちろんその前の待ち合わせでも、ぜひ「Cucina Diesel Farm」へ。そして、ここでしか飲めない「ディーゼルのワイン」のオーダーをぜひともお忘れなく。

100 ヘクタールの丘陵地帯にアドリア海から吹く風とプレラーティ川から吹き下ろす風という、独特で質の高い栽培に適した特別な風の交差点が横切り、海からは 55 キロ、山からは 55 キロ離れている。ディーゼル ファームが広がる丘は 5 キロ! ちなみに「5」はレンツォさんのラッキーナンバーでもあるそうだ。ディーゼルにとって「5」は大切な数字「5」。この土地とディーゼルの奇妙な繋がりを感じます。
ヴェネトの「Cucina Diesel Farm」はレンツォ・ロッソのプライベートレストランとして一般開放はしていなかった、それだけ半端なくこだわっていることは容易に想像がつく。そんなこだわりだらけの渋谷店のオープン前にはレンツォ・ロッソが来日・来店し、イメージ、フードの味、全てにお墨付きがついた賛辞の感想だったという。

「Cucina Diesel Farm(クッチーナ ディーゼル ファーム)
住所/東京都渋谷区渋谷1-23-16 cocoti 1F
営業時間/11:30~23:00( L.O. FOOD 22:00 / DRINK 22:30)
TEL/03-3409-5670
定休/不定休

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山田_yamada 靖_yasushi

Why not?マガジン編集長。長くオールドメディアで編集を担当して得たものをデジタルメディアで形造りたい。座右の銘は「立って半畳、寝て一畳」。猫馬鹿。年一でインドネシア・バリのバカンスはもはやルーティン。

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