今度フィレンツェに行く機会があったら、2018年にオープンしたグッチ唯一の
カフェ&カクテルバー Gucci Giardinoに寄ってみようかな、と考えていました。グッチの世界観に興味があるだけでなく、カクテルの本場イタリアでカクテルを試してみたいと思っていたからです。ところがなんと、大阪・梅田に世界で2つめのグッチのバー「グッチ ジャルディーノ」がオープンすると聞き、駆けつけてしまいました。それはそれは特別な空間です。
シックな雰囲気のレセプションから重厚な扉を開けて入ると、カウンター席とテーブル席が。さらに奥の空間には特別な個室の用意もあるので、シークレットな会もできそうですよ。
ネグローニの追憶
ネグローニの追憶 「Courtesy of GUCCI」
まずブティックに立ち寄ってグッチの世界に浸ってから2階に上がるのもよし、そのまま「グッチ ジャルディーノ」へ直行するのもよし。でもまずは、「ネグローニの追憶（メモワール ディ ネグローニ）」を一杯召し上がってはいかがでしょう。ネグローニはフィレンツェ生まれのカクテルで、ジン、ヴェルモット、カンパリを基本とし、普通は赤茶色をしています。ところが「ネグローニの追憶」は目にも鮮やかな薄紫色！フィレンツェのGucci Giardinoを率いるマルティーナ・ボンチさんが生み出したシグネチャー・カクテルです。彼女はウンブリア州出身で、フィレンツェを歩きながらそのカラフルな街並みを表現した一杯だといいます。バタフライピー フラワーによる鮮明な色合いだけでも魅了され気持ちを豊かにしてくれますが、その爽やかさとのほんのりとした苦みや柑橘の香りが融合した、尾を引く味わいです。
レシピ：グッチ ボタニカルジン、マンチーノ ヴェルモット ビアンコ、ビター ビアンコ、柚子酒、バタフライピー フラワー、グレープフルーツ ビターズ
エスプレッソ マルティーナ「Courtesy of GUCCI」
その他にもフィレンツェのシグネチャーカクテルがあり、「エスプレッソ マルティーナ」は、イタリアのカフェ文化をカクテルとして楽しめる甘い味わいです。でも口当たりが良いので飲み過ぎ注意、かもしれません。
大阪アモーレ
生きがいニート「Courtesy of GUCCI」
一方で、この梅田でしか飲めないシグネチャー・カクテルもあります。梅田の「グッチ ジャルディーノ」のバーマネージャー、セバスチャン・ヴィケラさんの作品です。例えば、あのジャパニーズウイスキー「響」を鍵として宇治抹茶やグッチ 抹茶リキュール、グッチ 奈良ハニーエッセンス、グッチ 柚子ビターズなどを使用した「生きがいニート」。ウイスキーと抹茶と蜂蜜と柚子？と思うかもしれませんが、実に良い相性で驚きます。爽やかな余韻なので、もう一口飲みたくなります。ちなみにここで使われている「ニート」という言葉は、ウイスキーの世界でそのまま飲む「ストレート」を意味しているとのこと。
そして「大阪アモーレ」という命名の一杯も気になりました！
大阪アモーレ「Courtesy of GUCCI」
レシピを見ると、月の桂 にごり酒、グッチ 桜麦焼酎、グッチ 金木犀蒸留水、北海道産 生クリーム、とあります。京都の老舗蔵元「月の桂」のにごり酒を使っているなんて!? 飲まないわけにはいきません！ 「イタリア文化と日本の食材への愛を表現した一杯」とのこと。華やかな香りで、クリーミーな口当たり、フレッシュさもありながらデザートのような感覚で楽しめます。
ちなみに、「月の桂」を生む増田德兵衞商店とグッチのコラボレーションとして、グッチ ジャルディーノ限定の30年ものの古酒、「月の桂 30年ヴィンテージ」もあるそう。ゆっくりと熟成されたその古酒はとても複雑な香味がするようです。古都への思いを馳せながら飲んでみてはいかがでしょうか。
革新的なバー体験「ラボラトリー」
バーマネージャーのセバスチャン・ヴィケラさん「Courtesy of GUCCI」
カクテルを生み出すバーテンダーの皆さん、特にミクソロジストと呼ばれる人たちは、まるで魔法使いのようだと感じたことはありませんか？ 「グッチ ジャルディーノ」は、飲んだり食べたりするだけではなく、その魔法を目の前で体験できる「ラボラトリー」もあるといいます。バーマネージャーのセバスチャン・ヴィケラさんが、その実験室のような空間で種明かしをしてくれるのです。遠心分離機でしょうか？ 機械を使って、透明な「エスプレッソ マルティーナ」も作れるのだというのです。
この体験は、独創的なオリジナルカクテルと一口サイズのフードのペアリングコース付き、一度に最大4名まで・完全予約制。
そばカルボナーラ「Courtesy of GUCCI」
ノン・アルコール・カクテルも用意があるので、飲めない方と一緒でも心配なし。それから日伊融合のお食事もさまざま。「ちらしリゾット」、「そばカルボナーラ」。「餃子 ボロネーゼ」、「シトロネート唐揚げ」などなど、名前だけ聞いても気になるもの多数です。
お友達との特別なひと時のために、自分へのご褒美に、ワクワクした気持ちで明日を迎えるために、ちょっとグッチ ジャルディーノへ足を運んでみてはいかがでしょうか。
(Y. Nagoshi)
