文・写真/島 悠里
Ferrari Trento is one of the greatest sparkling wine producers from Italy. I had the pleasure to join the press dinner at Le George in Hotel Geroge V Paris, with fantastic Camilla Lunelli, the owner family.
北イタリアのトレントDOCの丘陵地で、本格的なスパークリング・ワインを造るフェッラーリ(Ferrari)。1902年創業の老舗です。
サンフランシスコでも東京でも、よく味わう機会があり、いつも安定して高品質だと感じていた生産者なのですが、先月、パリでワインの大規模見本市Wine Parisがあり、その夜に、オーナー家族のカミッラ・ルネッリ(Camilla Lunelli)さんと食事をしながら、じっくりお話して、その歴史とワインに触れる機会がありました。
Ferrariのスパークリングは、F1の公式スポンサーとしても話題に上がり、また、昨年、イタリアで初めて、シャンパーニュからの醸造長、Cyrill Brunさんを迎えたことでも、ワイン業界でニュースになりました。
ディナーは、パリ8区のFour Seasons Georges V内にあるイタリアレストランのLe Georgeで行われ、パラスホテルの格別に優雅な雰囲気のなか、Ferrariのワインの数々をお料理に合わせて堪能しました。
まず乾杯は、NVの「Ferrari Brut」。シャルドネで造られ、柑橘や白桃の豊かな果実味ときりっとした酸味のバランスが良く、食前酒から前菜に合わせて楽しめます。その後、ピノ・ネロ主体のヴィンテージを味わったあとは、最高峰の「Giulio Ferrari 2010」。きめ細やかな泡と、果実と甘やかなスパイス、熟成のニュアンスが重なりあい、長い余韻に魅了されました。
そして今回のサービスを担当してくださったのが、ヘッド・ソムリエであり2023年のイタリア最優秀ソムリエのFrancesco Cosciさん。彼のご厚意で、深夜24時もまわった頃、非公開のGeorge Vの地下セラーをご案内いただいたのですが、そこでのサプライズが、「Giulio Ferrari」ロゼでの乾杯。
世界的に偉大なソムリエを輩出しているGeorge Vホテルですが、歴代ソムリエの栄誉の盾やカップが飾られ、ワインラバー垂涎の希少ワインが山積みになっている圧巻のセラーです。その特別な空間でいただく、華やかなFerrariロゼは思い出に残るものになりました。また、イタリア随一の生産者と、それを真摯にサポートするパリで働く一流ソムリエのお二人の、同郷として、またプロとして尊敬しあう関係もとても素敵で印象的でした。
ワインと食と文化の魅力が詰まったイタリア。泡好きの筆者なのですが、Ferrariのスパークリング・ワイン、自信をもってお勧めします!