文/島 悠里 写真/Cuvée J2 Hôtel Osaka by 温故知新、島悠里
今年初め、大阪・心斎橋に、シャンパーニュをテーマにしたホテルが誕生しました。シャンパーニュ好きとしては、ぜひ体験してみたい!と早速伺ってきました。
入り口のドアを抜けると、真っ白い世界が広がり、シャンパーニュに関連したディスプレイも展示されていて、気分が高まります。これは、シャンパーニュの石灰質カーヴをイメージし、また白で統一することで、ミニマルな空間を演出しているのだとか。
支配人の佐長さん。京都の大手ホテルでホテルマンとしてのキャリアをスタートし、3年前に、このホテルを運営する温故知新に参画。一から立ち上げに関わる。
まずは受付でウェルカム・シャンパーニュをいただきながら、支配人の佐長さんにお話を伺いました。プロデュースはシャンパーニュ専門家でソムリエの山本一人さん。「シャンパーニュの世界を知れば、日常はもっと優雅になる」という想いのもと、シャンパーニュの歴史と造り手のドラマ、乾杯の喜びと美泡の余韻に浸る特別なひとときを提供しています。
このホテルは、各フロア、一部屋のみの贅沢な造りで、全部で11室。部屋にはそれぞれ、シャンパーニュ・メゾンの名前がつけられ、メゾンごとに独自の空間が出来上がっています。11のメゾンは、「ボランジェ」「シャルル・エドシック」「レア・シャンパーニュ」「テタンジェ」「ジョセフ・ペリエ」「ニコラ・フィアット」「ラリエ」「ジャン・ヴェッセル」「テルモン」「キュペルリー」「ドゥモアゼル」。
わたしが今回宿泊したのは、個人的にも推しメゾンの「シャルル・エドシック(Charles Heidsieck)」のお部屋。細部に至るまで使いやすいように設計され、テーマであるシャルル・エドシック尽くしのお部屋で、その世界観を堪能できました。各部屋、設計の段階からメゾンと話し合いながら、作り上げたのだそう。白い壁に映る大きなプロジェクターでは、このホテルのためにメゾンが作成した特別映像を見ることができ、そのメゾンの歴史やワインについて学ぶことができます。
ホテル内には「AWA SUSHI 泡鮨」という本格お寿司のお店も入っていて、シャンパーニュに合わせて楽しむことができます。小規模生産者から大手メゾンまで幅広くカバーしているワインリストには、古い、ヴィンテージものなど希少なシャンパーニュも掲載されていました。
既にソーシャルメディアなど口コミでじわじわと話題となっていて、海外からのお客さんも多く訪れているのだそう。
もちろんお部屋のワインセラーにはそのメゾンのシャンパーニュがぎっしり詰まっています。これに加えて、わたしのお気に入りポイントが「Champagne please!」の直通ダイアルがあるお部屋の電話。ボタン一つで、シャンパーニュがオーダーできます。
シャンパーニュ好きにとっては夢のようなひと時を味わえますが、そうではなくても、ここに来て、こうした体験をすることで、シャンパーニュやワインに興味を持つきっかけにもなりそう。大阪に宿泊するときの選択肢としてはもちろん、記念日や女子会、ゆったり一人時間を楽しむといった滞在にもお勧めです!